シティサイクルとクロスバイクの中間の自転車
走りの快適さをとるか、便利さをとるか
今、自転車を買おうとすると、けっこうな数の選択肢がある。たとえば普段使いのシティサイクル(ママチャリ)だと、どんな立場や事情の人でも10~20くらいの候補がある。そしてこの「普段使いのシティサイクル」というのが多分種類が最も多いジャンルで幅も広く、油断すると隣接ジャンルとの境目がよくわからなくなってくる。隣接というのはクロスバイク、普段使うというより長い距離を速く快適に走ることを目的にしている自転車である。この先にはロードバイクがある。
で、このクロスバイクというのが魅力的に見える。普段の自転車より快適に走れるのであれば、それに越したことはない。そんなふうに考えはじめると、最初1万円くらいのカゴ・荷台付を買おうと思っていたのに、気がついたら10万円くらいのクロスバイクを買っていてポタリング(サイクリング)に行くようになってた、なんてことにもなりかねない(よしあしは別として)。
僕が自転車を買おうと思っていた時、複数の使い道の可能性があって、ことによっては1日10km前後走るようになるなんてケースも考えられた。そのことでシティサイクルに加えて、このクロスバイクまでが候補に入ってきた。
その軽さなどから、長距離走行も楽々こなせて、行動半径が飛躍的に大きくなるというクロスバイク。半面、荷台や前カゴ、泥除けがなくて、積載や雨天に面倒が出てくる。あと盗まれやすいのがこわい。そこでさらに、シティサイクルとクロスバイクの中間くらいのものを探してみたら、これがまたけっこうよさげなのが多い。
シティサイクルとクロスバイクの中間
調べてみると、だいたい以下のようなのが見つかった。
- GIANT Suitto
- かなり全方位型で何にでも使えそう。見た目もかっこいい。
- コーダー・ブルーム Canaff他
- 個性的かつスタイリッシュ。あまり知られていないのか、街でみかけることはほとんどない珍種。
- GIOS Esola
- ロードバイクも有名なGIOS。風格を感じる。イタリアのメーカー。
- riteway シェファード、パスチャー
- 日本人にあっているという。これも独特でおしゃれなイメージ。
- あさひ プレシジョンスポーツ
- 初心者向きクロスバイクの代名詞。
- ブリジストン マークローザ、ビレッタ
- 老舗はこのジャンルでも健在。
- マルイシ ウィークリー
- オーソドックスなんだけど、調べてみるとかなり軽い。
- マルキン ノスタリア
- ホームセンターで割安で買える。こちらは見た目クロスっぽいけど、普通のシティサイクル。重い。
- あさひ アフィッシュ
- これも普通のシティサイクル。安い。見た目がわりといいと感じる。
- ルイガノ、ビアンキ
- 人気のクロスバイク。中古とかで半額ぐらいになっているのを見つけてしまって、急いで買ってしまいたい誘惑にかられた。
ビレッタ・ユーティリティ
あれこれ見たところ、ブリジストンのサブナードスポーツというのが機能的にも形的にもちょうどよかったんだけどすでに型落ちで、その後継のビレッタ(ユーティリティ)を購入することに。
クロスバイクほどでは全然ないだろうけど、軽い。それまで乗ってたのが普通のシティサイクルだったので、その1.5倍くらいの快適さ。ギアが外装6段というのも必要十分。3段より明らかに役に立つし、街乗りなら6以上もいらない。
昔から自転車はけっこう活用してきた方だと思うけど、このビレッタに乗ることででさらに住んでる地域の半径10kmくらいはだいぶ知りつくしてきたと思う。普段使いはもちろん、ちょっと足を伸ばすのに最適。前カゴや泥除け、チェーンガードもやっぱりあってよかった。
でもまあ、こういうのを機に、クロスバイク等の新しい世界に行く人の気持ちもわかる気がする。特に自転車を分解して持ち運ぶ「輪行」という方法を使えば、移動や旅についての感覚がだいぶ変わるだろうと思う。